ちば民報レポート

保健室の子どもたち 2 夏休みが明けて

養護教諭サークル◇中学校 かあべえ

  ちば民報 2013.9.15

夏休みが終わり2学期が始まった。毎年この日は、子どもの変容ぶりに心を痛める。2学期の「からだと心の学習の課題」の切り口を考える。子ども自身のからだと心におきかえて考えさせたい。重いテーマだ。

「お久しぶり、変わりなかった?」「宿題おわったのかなぁ?」
教室に行く前に顔を見せていく子ども達に明るく声をかける。「遅刻したー。毎日、朝起きるの9時位だったから」とこたえてくれる。

「頑張って来たね~。教室に入りづらい?一緒に教室にいこうか?」
不登校ぎみの子に声をかける。

教室に向かいながら、生活リズムをたて直す話をする。
「朝、光をあびるといいよ。カーテンを開けて寝てみて。それから、寝る1時間前からは、薄暗い光にして、睡眠モードに入ること。携帯とか、やってはいけないよ。睡眠は、90分サイクルになっているから、6時に起きるには、10時30分に寝れば楽におきれるよ。頑張って実行してみて、1週間位で治るから」
とにかく伝えなければと、あの子にもこの子にもと…。

来室時のお悩みは、様々だ。特に夏休み明けは、びっくりな悩みが多い。

「どうしたのー、その頭じゃ教室に入れないよ」
「わかってる。そう思ったから、ここに来たの」
「分かってたら、染め直してくるでしょー。それともその金髪、みんなに見せたかったのかな?とにかく、担任の先生呼ぶから、ここで待ってて」
「いやー、聞いてはいたけど、みごとな金髪で…。今日、頑張って来たのは、認めるけど、染め直さないと教室には無理だな。今日は、帰って染め直して来い」と、担任は説教する。

ここは中学校。夏休みに髪を染めたり、ピアスの穴を開けたりする子がいる。もちろん、保健室も教室と同じくダメなものはダメで、ピアスして来た子には、自分ではずさせる。

それでも子どもは、教室ではなく、保健室にやってくる。「お腹が痛い」と訴えて2年の女子が来室。

「いつから痛いの?どの辺?生理痛の痛み?」
「生理はまだ来ていない。でも…もしかしたら、妊娠したかもしれない」と子どもは深刻な顔で訴える。
「Hしたの?私の知っている人?」
「わかんないよ。愛知の人だもの。ネットで知り合って、池袋のゲームセンターで会って…」
「お家の人は知っているの?」
「池袋で会うのは知っているけど男とは言ってない」
「どこでHしたの?大人?学生?」
「高校生で、アルバイトしているから、お金は持っていたよ。ゲームセンターの後、カラオケに行って…」
慣れている高校生だったのか…。始めっから、H狙いだったのか。アドレスが変更されていた事実が判明した。母親に相談するよう説得。その後婦人科を受診。妊娠はしていなかった。ネットで繋がる社会は子どもにとって、多くの問題や危険をはらんでいる。

「自分の命を守れる子」に育ってほしいと願っているが、日々アンテナを高くしないと守れない。まだ猛暑、今日も子どもたちで超満員の保健室だ。

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