ちば民報レポート

保健室の子どもたち35 知っていても

◇養護教諭サークル 中学校 かあべえ

  ちば民報 2016.8.28

ある朝、「先生、来てもらえますか」「どうしたの?」「バレーの練習中に気持ち悪くなって、休んでいるんです.けど…。動けなくなって…」「水分は取っていたのかなぁ」「取っていたと思います」「水筒の中身は、何?」「麦茶です」「熱中症かもしれないね…」。汗と共に塩分が体から出され、塩分不足になり、体内の水分バランスが崩れて、頭痛、吐き気など、熱中症になることがある。

「汗、沢山かいた?塩分補給して、体を冷やさないと…」「スポーツドリンク持ってきている人はいるの?」「誰も持ってきていません」「禁止されているの?」「…土日の練習では、持ってきているのですが、普段の日は持ってきていません」。

熱中症の心配な時期なのに、塩分補給できない状況であることに驚いた。

「保健室でOS1(塩分補給水)を飲ませて、様子をみましょう」「朝ご飯とか食べて来た?みそ汁一杯でも違うんだけどね…。朝錬ある時は、みそ汁か、スープ食べて来てね」「本当に脱水症は怖いよ。脳とか内臓にダメージを与えるからね。こまめに水分補給しないと大変だよ」「もし、水分取れなかったら、病院で点滴を受けるところだったんだよ」。

学校では、5月~9月は、スポーツドリンクの持参を許可している。ペットボトルでの持参は駄目だが、水筒に入れてなら許可していた。

しかし、顧問によっては、糖分を含むスポーツドリンクの摂取による健康への影響を懸念し、禁止しているケースもあった。

部活顧問へ、朝の部活練習でも塩分が補給できるように持たせて欲しいと、さらに呼びかけないと…。とにかく急いで対策を取らないと、また同じようなことが起こるだろう。

先生方には、保健だよりで、熱中症の予防について「知っているけど、十分な予防措置が取られていないのが現状」で、県内で毎年150件を超える熱中症患者が発生していること、適切に予防策を講じれば防げること、過酷な状況下でのトレーニングは、期待するような効果も得られないことなどを伝えた。

運動時の熱中症予防は、

①事前の健康観察―寝不足、風邪気味などの体調不良の生徒は参加させない。

②こまめな休憩と水分補給…気温が30度を超える炎天下での水分補給は15~20分ごとに水、またはスポーツドリンクを摂取すること。のどが渇いていなくても飲むことが大切です。自己責任と生徒まかせにせず、チェックする。

③運動中の観察練習中に動きがおかしい、顔色が悪い、頭痛や吐き気を訴えるなどの生徒はいないかをよく観察し、そのような場合には、涼しい、人がいる場所で休ませる。

自力で水分補給できない場合や意識を失う場合は、救急車を要請してください。

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