風物

ぶらりと訪ねる 江戸川堤から柳原水閘

2013.2.17

当時の姿をそのまま残す柳原水閘

京成国府台駅から江戸川堤を歩き、関東土木遺産に指定されている柳原水閘を見て、さらに里見公園あたりを歩いた。

小さな京成国府台駅から、すぐに江戸川堤に出る。キラキラと光る大河の流れには、何羽もの水鳥が、ときどき潜っては餌を漁っている。

県北西部の都市化が際限なく進む中でも、土手から続く国府台の緑が美しい。一時は三井系の宅地開発計画などもあったが、市民の運動の力で守られている貴重な緑だ。

江戸川堤はこの国府台の緑地に接するあたりからいったん細い道になり、河川敷に作られた里見公園駐車場を過ぎると、緑地を離れる。土手をほぼ道なりに、駅からおよそ50分で柳原水門にでる。周囲を圧する白亜の大きな水門で、隣の排水機場とともにこの付近で目立つ存在だ。

めざす柳原水閘は、排水機場の北、道路下の葦が茂るなかにあった。

これは、松戸市を貫流する坂川へ江戸川の水が逆流するのを防ぐ目的で1904(明治37)年に建設されたもので、4連アーチの美しい煉瓦造りの水門である。 設計は,東大大学院で河川工学を専攻した布佐(我孫子市)の井上二郎(1873~1941)ということだ。今は役割を終えたが、当時の姿を今もそのままに伝えている。

せっかくここまできたら、ぜひ国府台の台地の上に上がって、北条氏と里見氏らの「国府台合戦」の舞台となった里見公園周辺を見ると良い。公園からは今歩いてきた江戸川の向こうに、遠くは富士山から秩父の山並みまで望める。和洋女子大正門前を通り、真間山弘法寺から手児奈堂を経て、京成真間駅に出ることができる。

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