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特養ホームにいられない

ちば民報 2015.9.13

Mさん(75)は心臓が悪く、夫(80)も4年前頃から歩けなくなり、妄想、暴言、乱暴な行為が多くなりました。要介護度は4に認定、小脳梗塞、パーキンソン症候群、起立性貧血、認知症と診断され、昨年の5月26日入院、6月19日退院しました。

退院後は、短期入所療養介護(老健施設)に入りますが、4ヶ月で退所を求められ、そこの紹介で有料老人ホームに入りました。老健施設で約95万円、有料老人ホームで約140万円を支払いました。今年6月、特養ホームにやっと入所でき、月額17万5千円の費用になりました。

ところが7月になって市から「介護保険負担割証」が届き、夫の年金所得は165万円だから、8月から2割負担になるというのです。Mさんの夫の特養ホームでの介護保険利用者負担金は、月2万9000円でした。それが8月から5万8000円になるのではたまりません。

Mさんは課税所得145万円未満の一般世帯に該当し、負担限度額は3万7200円です。それ以上は高額介護サービス費として、約2万円が3~4ヶ月後に支給されます。ただしこれは、申請しなければなりません。

施設の居住費・食事補助(補足給付)の対象要件も厳しくなりました。①世帯分離しても戸籍上夫婦であれば配偶者が住民税非課税の場合は対象としない。②低所得者でも、預貯金が単身で1千万円、夫婦で2千万円以下であること。

Mさんの夫は住民税課税ですから、利用者負担段階は第4段階。個室施設で1日3千円、月9万円です。食費も1日1400円、月4万2000円で、8月分からの施設利用料は、月20万円以上になりそうです。Mさんの世帯の住民税は11万3500円で、税の申告を聞いたところ、「夫が病気になっていらい確定申告はしていない」とのことでした。

そこで過去5年間の源泉徴収票を取り寄せたところ、Mさんの老人配偶者控除48万円が5年以上抜けていました。昨年度の医療費控除105万円と、要介護者の「障害者控除対象者認定申請」をしました。

平成26年度分だけで、源泉所得税3万6672円が戻り、住民税は均等割5千円かかるものの、所得割分で10万8500円安くなります。25年度以前分も控除対象資料を可能な限り集め、申告をします。

それにしても介護保険の大改悪で、施設から退所をせざるを得ない高齢者が続出します。介護難民、老後破産を出さない大運動がいよいよ重要になっています。

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