実例が満載「生きる力の輪」

すべて申請から始まる

ちば民報 2015.10.11

過去最悪の生活保護法「改正」により、「申請書がなければ申請と認められない」「添付書類を提出しなければ申請できない」「扶養義務がある親族に通知する」といった、違法・不当な運用や窓口での排除が増えています。そのため、千葉生活と健康を守る会連合会にも問い合わせが相次いでいます。生活保護受給で最低限知っておきたいことを書いてみます。

Q 知人が月5万円の年金で、具合が悪くても医者にかかれません。家、土地、車があっても生活保護は受けられますか?

A 厚労省が決めた最低生活費より収入が低ければ、誰でも平等に生活保護を利用できます。
保護が受けられるかどうかの判定は、最低生活費(生活扶助+住宅扶助+教育扶助+介護扶助+医療扶助)より 収入(この場合は年金)の平均月額が低ければ、生活保護は受けられます。
勤労収入がある場合は、原則、前3ヶ月の平均月額か、賞与を含む年間収入の平均月額から、勤労控除を差し引いた額が最低生活費より低ければ、生活保護を受けられます。

Q 家・土地がある場合はどうなりますか?

A 処分価値(売却などの場合の価格)が利用価値に比べて著しく大きい場合を除き、原則として、居住の用に供されている不動産は保有が認められています。実際にそこで生活している住居は「最低限度の生活を維持するための資産活用(生活保護法第4条)」にあたります。役所が「家があるから」「土地があるから」「ローンつきの住宅に住んでいるから」と、申請を拒否することはできません。違法です。家や土地がある場合は、まず申請を受け、保護を開始してから家の扱いを決めればよいことです。

Q 自動車を持てるケースを教えてください。

A 09年から障害者・児の通院、通所および通学に使う場合は認められるようになりました。また、通院や求職活動に公共交通機関を利用することが著しく困難なときも認められます。
生活保護を申請したときに、一律に「自動車保有は認めない」と処分(売却など)を迫ったり、申請を却下するケースが多く見られます。行政は申請者や受給者の実情を十分に把握して判断すべきです(審査請求の裁決も出ています)。

Q 役所に相談しようかと思っていますが…。

A 保護は、「相談」からは始まりません。「申請します」と言うことから始まります。生活保護法第7条も「保護は…申請に基づいて開始する」とあります。申請の意思確認もしないで、窓口で追い返す違法行為が横行しているために、全国で悲劇が起きています。福祉事務所に行ったときの心得は、“申請書を出してもらい、記入し、受理させるまで一歩も引かない”ことが何よりも大切なことです。

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