実例が満載「生きる力の輪」

自立に向けて転居実現

ちば民報 2015.3.13

昨年、「お父さんとの折り合いが悪く、家を出たいという子がいるので、相談に乗って欲しい」と、生健会会員さんから連絡があり、11月2日にMさん(32)と会いました。話を聞いているうちに、お父さんは生健会でよく知っている人でした。

父親のMTさん(69)は、「変なところに相談したのではないので安心した」と言っていました。

MTさんは、Mさんが小学校の時に離婚。Mさんは小学校5年から不登校になり、中学もほとんど学校に行きませんでした。住まいは築40年以上のマンションです。MTさんが身体を壊し働けなくなったため、国保料、住民税、固定資産税、マンション共益費を滞納。生活保護を受けたいと市役所に電話をしました。すると「家があったらダメ」といわれてしまったのです。

インターネットで「生きる力の輪」を読み、生健会につながり、生活保護を申請したのです。自己破産をし、マンションも処分。親子で賃貸住宅に転居しました。MTさんは、30歳になったMさんの将来を心配し、精神神経科医に連れていきました。「障害ではないが、地域生活支援センターに行ってみたらどうか」と言われ、Mさんは1人でそこへ行きました。友だちができ、高齢者施設で配膳など、2~3時間、週3日ほど働き、月2万円くらいの収入が得られるようになりました。

Mさんは、社会参加が広がるにつれ、父とは全く会話、交流がなくなりました。父から離れたいと思うようになったのです。父のMTさんは「今になって反抗期ではないのか」といっていました。

住宅扶助費が下げられ、一人住まいは月4万1000円が限度額で、Mさんの転居費用は約17万円かかります。生活保護制度では、「転居に際し、敷金等を必要とする場合」に該当するには、17項目を列挙し、そのうちの一つでも該当することが必要です。Mさんの場合、「病気療養上著しく環境条件が悪いと認められる場合又は身体障害者がいる場合…」に該当します。

ケースワーカーからは、「病院に行き、医師の所見を書いてもらってください」といわれました。Mさんは、医師の診察を受け、1月14日に転居費用の申請をしました。

2月28日、生健会の人たちに手伝ってもらい、引っ越しをすることができました。生活保護の再申請は、2月28日付でおこないました。3月2日に、やっと転居費用が支給されました。生活保護決定までの間、社会福祉協議会から3万円を借りて、Mさんの一人暮らしが始まったのです。

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