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父の病気と介護職への道

ちば民報 2017.4.9

Kさん(51)から、R君(18)が、希望していた介護福祉専門学校に合格したとの知らせがありました。R君が入学する学校はKさんの主治医がすすめてくれた学校です。

自治体による「介護福祉士等修学資金制度」で入学準備金20万円+月額5万円×2年間+就学準備金20万円=最大160万円が全額無利子貸付、卒業後5年間介護福祉士として働くと返還免除されます。経済的な負担の心配がなく資格取得ができます。

さらに当該学校独自の奨学金を使うと月額10万円の無利子貸付を受けられ、返還免除規定があるという学校です。

Kさんは、8年前に突然胸から足先まで痛みとしびれがある難病を発症しました。R君が小学校3年生のときです。収入がなくなり生活保護を利用するようになりました。R君が中学生になり、生活が苦しくても可能性を伸ばしてやりたいと、「むりょう塾」実行委員会に参加し、事務局長になりました。

KさんはR君から「大学に進学したい」と言われた時、すぐに返事ができませんでした。生活保護での進学は認められないと思っていたからです。

世帯分離をすれば進学はできますが、R君が保護からはずれれば月額約5万円の減額です。Kさん夫妻の保護費月額は、約10万8000円となります。R君が進学するためには、返済免除の奨学金がどうしても必要です。支援制度が充実している学校に入れて本当に良かったと思いました。

KさんにR君が 介護を選んだ理由を聞きましたら「高齢者の行事に参加したからではないか」と言っていました。ところがR君に聞きましたら「お父さんが病気になって、介護の仕事をしたいと思ってきた」というのです。

R君は、部活のため「むりょう塾」にはあまり来られませんでしたが、進路の相談には来ていました。自分の経験を「むりょう塾」の後輩に生かして欲しいと思っています。

介護保険法が成立して17年。「介護離職」は毎年10万人に及び 介護をめぐる悲劇も後を絶たず、2014年の介護保険法改悪で心身の状態が悪化する高齢者が増え、家族の負担が重くなり深刻な悲鳴が上がっています。

安心な介護保険への願いは切実です。人の役に立つ仕事を選んだR君には、社会の仕組みをよく学んで欲しい。自分や親の幸せとともに、みんなの幸せを考え みんなとともに行動されることを期待しています。

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