実例が満載「生きる力の輪」

相次ぐ倒産、閉店の陰で

ちば民報 2017.12.10

K子さん(56歳)は東京で 19年前から美容院をやってきました。6年前、千葉でも美容院を開き、会社組織にしました。スタッフは社員1名とパート4人です。

今年に入って特に月あたりの売上が落ち込み、東京店は32万円の売上予想で家賃20万1000円と材料費1万3000円で赤字です。千葉店は売上110万円予想で、家賃27万円、材料費11万円です。K子さんは12月で閉店したいと考えていますが、給与87万円、家賃、消費税、法人税、市県民税、労働保険、社会保険等で288万円は必要です。ところが手持ち金は50万円しかありません。今、借入金残高は千葉店で2千105万円、東京店で859万円、計2千964万円です。賃金の未払いはなく、銀行返済、家賃、公共料金等は必死に払ってきて、滞納はありません。

K子さんは、会社倒産、自己破産、マンションも手放す覚悟を決めました。これらの手続きを的確に進めるために、一緒に弁護士に相談に行きました。弁護士のアドバイスは、スタッフの生活・給与と、K子さんの命と暮らしを最優先し、その他の支払いは一切止めることにしました。その後、弁護士に委任し、破産手続きに入ることにしたのです。

K子さんは心臓カテーテルを入れ、糖尿病もあり、月に2回の通院で医療費もかかります。命と暮らしを守り、難関を突破するために、生活保護を利用することにしました。

千葉生健会連合会発行の「憲法25条 だれでも必要なとき利用できる生活保護」(2017年度生活保護基準表)で生活扶助、住宅扶助、医療扶助等の説明をすると明るい顔になり、「勉強します」とパンフレットを持ち帰りました。その後、Kさんに電話をすると「ホントに!お願いします。助けてください」という言葉が返ってきました。

K子さんは、一人ではない、みんなの力を借りて乗り切ろうという気持ちになったのだと思います。

K子さんが店を始めた頃、消費税が5%に改悪、3年前には8%に引き上げ、免税点は3千万円から1千万円以下に引き下げられました。1千万円というのは1日の平均売上がわずか3万円程度です。K子さんの店も対象となりました。今年は1千万円前後の業者の倒産、閉店、差し押さえの相談が相次ぎました。

消費税は 商品、サービス等すべての取引に広く課税されます。悲劇をなくすために、消費税10%阻止、大企業や富裕層への優遇税制こそ正さなければなりません。

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