ちば民報レポート

ブラック企業を無くそう 吉良よし子と語る

闘いが国を動かす

ちば民報 2013.10.6

マイクを持って話す吉良よし子参院議員

「ブラック企業を無くそう 吉良よし子と語る若者のつどい」(主催・日本共産党千葉県委員会)が9月15日、千葉市内でおこなわれ約100人の若者らが参加しました。吉良氏の話を中心に紹介します。

争点になったわけ

吉良 私は就職氷河期といわれる時期に就職活動をし、60社受けて一社につき7次、8次もの面接でした。面接官に、「女性を採るのはリスク」などといわれても、内定欲しさに言いたいこともガマンしました。そのあげく「ご縁がありませんでした」の一言で落とされ続ける。本当にくやしくて、「就活自殺」という言葉も他人ごとでありませんでした。

やっと入社したらサービス残業ばかりで、身体を壊して退職した友人もいました。仕事は、CSRという、企業の「社会的責任」についてアドバイスするもので、それなりにやりがいがありました。ところがリーマンショックのとき、ある企業で派遣切りでたくさんの若者が首を切られたのに、その企業から出されてきた報告書には、それは何も書かれていませんでした。こんなことでいいのかと悩んでいた時、共産党から候補者として要請されたのです。

ブラック企業が選挙の争点になったのは、世論が押し上げてきたものだと感じています。「年収が150万円下がった」「職場は心の病があるのが当たり前、上司や先輩は自殺、突然死」「パワハラがある」「昼休みがない」…と、私や共産党のもとに次々と訴えがよせられました。

共産党はこうした実態をふまえ新しい提言を作り、その大きな柱は“ブラック企業ゼロ”。ユニクロ、ワタミなどの実名も上げ国会で追及しました。“ブラック”なのは、正規、非正規や公務、民間というくくりではなく、働く場のありとあらゆるところにあります。

いま、国も“使い捨てが疑われる企業”にたいし相談、調査に乗り出しました。しかし肝心の相談電話がつながらないなど、改善が必要なことも多いと感じています。それでも世論が国を動かしたことに確信をもっていい。今後も議会の内と外とで連携した闘いをすすめていきましょう。

ブラックの蔓延

会場いっぱいの参加者

Aさん 格安航空会社の契約社員のCA(キャビンアテンダント)です。第1子を出産したのは子どもができても働き続けられると思ったからです。社内ではパワハラやセクハラがあったし、切迫流産もありました。それでも子どもの頃からずっと夢だった、CAとして働き続けたい思いで我慢してきました。ところが第2子の妊娠がわかったこの夏、雇い止めされました。こんな会社や業界を変えていきたいし、泣き寝入りをしたくないんです。それで労働組合に加入し、団交を申し入れましたが拒否され、裁判にふみきりました。支援をお願いします。

Bさん 私の会社はナノテックです。リーマンショックで会社の売り上げは半分ほどに落ちました。ボーナスカット、管理職の給与も30%オフ。会社はコストダウンで味をしめたのか、給与も削減されました。私たちは昨年5月労働組合を立ち上げ、夏の一時金を出せということで迫ったんですが、「お金がない」とゼロ回答でした。それでいて株主には20%の配当です。いま組合員を監視するため、マイク付きカメラが次々と設置されています。人権侵害は許せないと、法務局に申し立てを行っています。もともとは37名の従業員、アルバイトがいましたが、そんなこともあり半減しています。

Cさん 僕はサッカースクールで働いていました。社長が、「お前、名前なんて言うんだ、この野郎」などと言います。やばいんじゃないか思っていたんですけど、周りの人も「やくざだ」と言います。給料は時給680円くらいでした。文句を言おうにも言う勇気がなかったです。

議会内外の運動を

吉良 ブラック企業は急に増えたということではない。海外と比べても日本の企業は雇用のルールを厳格に守らなくても政治に免罪されてきました。サービス残業もずっと昔からありました。労働基準法違反の企業に対してもしっかりと対応してこなかった。大企業は利益を上げるためにはできるだけコストをカットするという論理で、働く人を切り捨ててきました。

ところが国は規制するどころか、逆にこれを応援し、派遣を原則解禁にして、非正規雇用をどんどん増やせるような土壌をつくってきたのです。

「出来る限り正社員になりたい」。この当たり前のことを逆手にとったのが今のブラック企業です。大量に正社員として雇って、過酷な労働を強いて心身を壊すまで働かせる。使い物にならなくなったら辞めさせる。こんな国の姿勢がブラック企業を増やしてきたと思います。

先ほど話された妊娠での雇い止めとか、本当に許されない。私の同僚も妊娠を機に辞めました。妊娠したって働き続ける権利はある。ありとあらゆる職場で、こんなことがまかり通っているのが今の日本の社会だと思います。

そういうのは労働基準法違反なんだよ、という世論を大きくして、ブラック企業を包囲していくことがどうしても必要です。そして当事者が労働組合でたたかって勝ち取っていくことが重要です。私たちはこうした闘いを全面的に支援していきたいと思います。

また安倍政権は、労働法のさらなる改悪をねらい、サービス残業も合法化し、限定正社員制度で正社員も首切りしやすいようにしようとしています。労働者派遣法をさらに改悪して派遣社員を正社員の代替にしようとしています。

みんなでこういう制度改悪は許さないというたたかいを広げましょう。

(要約・編集部)

<ページトップへ>