震災・津波の記憶後世に 千葉・旭で集い

しんぶん赤旗 2014.3.20

献花し犠牲者に黙とうする「語り継ぐ集い」の参加者

東日本大震災による死者が13人に上るなど、千葉県内で最も被害が大きかった旭市飯岡地区で11日に開かれた「旭・いいおか津波を語り継ぐ集い」。会場近くの海岸では、津波対策で防潮堤の工事が行われている中、震災を後世に伝えようと参加した人たちに思いを聞きました。(山本健二、千葉県・竹ノ内寛子)

集いの実行委員長を務めた戸井穣(ゆたか)さん(69)は、飯岡地区区長会の会長。大震災では、居住地域で3人が亡くなりま た。「自宅でスープなどの炊き出しをしました。復興の力になればとNPO で植樹活動もしていますが、行政にももっと動いてほしい」と訴えます。

千葉土建本部役員の向後(こうご)三郎さん(61)は、海沿いの実家が津波に襲われました。「家の前の塀が津波を止めたが、高さ1・2メートルの所に今も津波の跡がある。ボランティアが駅から徒歩で来て、土砂の撤去に協力してくれたのはうれしかった」と話します。集いではボランティアとして運営に携わりました。

ダウン症の息子(38)と暮らす女性(76)は、津波で息子とともに流されましたが、奇跡的に助かりました。「避難するため、息子に長靴をはかせようと靴箱に手をかけた時に玄関の引き戸を破って津波が入ってきました」自宅は全壊し、移った仮設住宅で1年半を過ごしました。元の場所に家を新築しようとしましたが、息子に「家を直しても僕は行かない。津波が怖いから」と言われ、転居したといいます。

現在、女性はNPO法人「光と風」の会員で震災の記憶を後世に伝える「語り部」として活動しています。

もどる